大山寺の建立物


本堂

御本尊大日如来
御本尊大日如来
位牌堂
位牌堂

 荘厳・雄大なる本堂は、間口十間、奥行八間、向拝十坪の入母屋造りの木造平屋建で、屋根は軒深く銅板葺です。内陣は、金色燦然たる仏具で飾られ奥深く、御本尊大日如来(金剛界)が祀られてあります。さらに本堂奥には、位牌堂が設置されてあります。

 昭和六十二年工事に着手以来、約五箇年の星霜を経て、平成二年四月一日に落慶入仏式が行われました。


乾闥婆王尊堂

乾闥婆王尊
乾闥婆王尊

  建立は古く、近くは平成二年に大改修されました。木造平屋銅板葺の風格と気品に満ちた見事な建物です。

 この堂内に安置されてある乾闥婆王尊画(けんだつばおうそんが)は、弘法大師の御真筆といわれ、虫封じ(切)・子授け・安産・知恵授け・厄除け等に霊験あらたかであると言われ、広く信仰されています。

 十五代将軍徳川慶喜も幼時虫封じ御祈祷をなされた由です。堂内には不動明王(二体)と千手観音像、卯年の守本尊文殊菩薩もお祀りしてあります。




光明殿

 光明殿(檀信徒会館)は、平成元年十二月に完成したものであり、玄関は風致ある軒柄破風(のきからはふ)で人目を引きます。総建坪約138坪の木造主体の平屋建で屋根は瓦葺。客室は特に広大で室内の諸設備も完備しており、その使用価値は多大です。回廊は本堂・婆王尊堂と結ばれていますので大変便利です。

忠霊塔

 世界平和のため散華(さんげ)せられしますらおをいたみて 

「とこしいにやすらかにねむれかしくにのためいのちさゝげしますらおの塔」





弘法大師堂

 開祖弘法大師のご生誕壱千二百年記念として新築され、昭和五十四年に落慶入仏。方丈造りの木造建築で、屋根は銅板葺です。堂中央の高さ五尺余の台石の上部に弘法大師の座像が安置されています。

生々庵

 生々庵は、平成四年の夏造られ、東屋風の風致ある茶席です。参詣者が休憩して疲れをいやし、気を和ませ、心を満たして、生々として帰れる様念願して「生々庵」と命名されました。






聖観世音菩薩像

 仁王門と鐘桜堂の間にある、優しいお顔の菩薩像です。

 関東八十八カ所霊場を5年の歳月をかけて、檀家の方々138人と共にお遍路を完遂した記念に建立しました。

 弘法大師の御心にふれるべく、観音様の慈悲の心を忘れぬようにという祈りが込められています。

法印の碑

 元治元年、水戸藩に起こった「天狗諸生の乱」の際、当時の僧侶鱗(麟)祥法印宥泰(りんしょうほういんゆうたい)が決然として難に赴いて、ひたちなか市湊にて戦死を遂げたその記念碑です。





六地蔵尊

 山門を入るとすぐ左側に建立されてあります。正しくは六道能化地蔵と呼ばれ、六道に配して造られた特殊の地蔵です。その特物と印相によって、苦界に沈んだ衆生を救済するという趣旨が象徴されています。左より禅林(ぜんりん)地蔵尊【地獄道】・無二(むに)地蔵尊【餓鬼道】・護讃(ごさん)地蔵尊【畜生道】・諸龍(しょりょう)地蔵尊【修羅道】・伏勝(ふくしょう)地蔵尊【人間界】伏息(ふくそく)地蔵尊【天上界】です。

鐘桜堂

 この梵鐘(ぼんしょう)は、四度目のもので、平成十五年に鋳造され、世界万国永久平和祈願并に戦争犠牲者供養の為「大山寺」を継承し、亡き人の霊を慰め、人々の心を和らげ、心の願いが叶えられますように、朝、昼、夕と三回撞かれ、里人の心を和ませてくれます。







ぼけ封じ観音

 ブロンズ造りの容姿端麗気品に満ちた観音様は、平成七年に檀信徒の方々からのご寄進によって建立されました。長寿時代に生きる人々の心の支えとして、地域の人達の信仰を集めています。毎年四月十七日に「ぼけ封じ観音春祭」が行われます。

福禄寿(佐竹七福神)

 大山寺は七福神の中、福禄寿を安置しています。この福禄寿は平成五年四月に完成され、ご披露と開眼法要が施行されました。福禄寿祭は毎年一月に行われます。





六波羅密庭園

 六波羅密(ろっぱらみつ)とは、布施(ふせ)・持戒(じかい)・忍辱(にんにく)・精進(しょうじん)・禅定(ぜんじょう)・知慧(ちえ)の六度の行を言います。別に完全行とも呼ばれ、煩悩(ぼんのう)の此岸(しがん)から解脱(げだつ)して覚(さと)りの彼岸(ひがん)に渡り至ることができるというものです。

 この庭園は平成六年に本堂裏に造園されました。配置の六個の石には、それぞれ六波羅密の名称が刻まれています。また、庭園には釈迦三尊が祀られています。

おそうじ小僧さん

私たちの心の塵(ちり)を掃き清めています。