「虫封じ高根山」として広く信仰されている当山は、弘仁元年(810年)弘法大師の開創と伝えられ、御本尊は大日如来(金剛界)です。往古は符貴山金剛王院妙法寺(ふきざんこううごうおういんみょうほうじ)と称されました。
長禄元年(1457年)に宥阿上人が大山城主義成公祈願所として中興し、高根山閑心院大山寺としました。
江戸時代には徳川将軍より代々御朱印地十石を拝領して末寺二十余箇寺を所有しました。
昭和の末期となり、本堂の老朽破損が甚だしくなったので、弘法大師御遠忌壱千百五十年記念事業として新築したのです。本堂竣工に次いで婆王尊堂改修、光明殿新築、回廊工事、境内整備等の諸事業が、次々と実施されて、従来の伽藍の面目は一新されました。
寺宝としては、大日如来、弘法大師御真筆の乾闥婆王尊画(けんだつばおうそんが)、千手観音、不動明王、御朱印状、大山義勝載書、縁起古文書等があります。境内は広く、けやき、いちょう、かや、もみじ、ひば等の古木が繁茂し、やまぼうし、さくら、つつじ、あじさい、つばき、ぼたん、さんしゅゆ、れんぎょう等や四季折々の花等も咲き乱れ、花の寺として親しまれています。
関東八十八ヵ所霊場第三十一番札所に認定されています。
ご詠歌
「ひのもとにその名も高根大山寺 いくちよまでも子宝の守護」